|
  霞が関ビルin霞ヶ関 -高層化で得られたスペースは広場になっている- |
 |
霞が関ビルin霞ヶ関といえば、日本最初の高層ビル。
地上36階、高さ147メートルと、現在のビックプロジェクト(例えば、東京ミッドタウンプロジェクトにおいては、247.90m - 地上54階が予定されている、完成すれば日本1の高さとなる)に比べると見劣りするスペックも、完成した1968年には革命的な高さであった。
今回は東京が誇る高層ビルの基本形、霞ヶ関にある霞が関ビルをインディケ!
■ 霞が関ビルと31メートルの高さ制限 霞が関ビルは、3年強(着工1965年、竣工1968年)の期間をかけて、霞ヶ関に作られたオフィス・商業複合施設であるが、特に、日本最初の高層ビルとして有名である。
霞が関ビルは、三井不動産が主体となり、元々霞ヶ関にあった旧東京倶楽部ビルと霞会館をあわせた地域を再開発するというのがその主旨であった。
当時、高層ビルは、関東大震災の教訓から、東京では31mという高さ制限が存在した。霞ヶ関も例外ではなく、東京都心部でも、31mを越える建物を建てることは、規制されていた。
しかしながら、この高さ制限は、1963年に建築基準法が改正され、31m制限が撤廃されることとなる。これが、法的に高層ビルへの道を開いた
また、技術的には、設計思想の進歩もある。特に、高層ビルの設計思想に、鋼材を組み上げて柔構造(次週で詳しくインディケ!予定)にし、対地震対応力を高める工法が採用され、これで、技術的な面でも高層ビルの建設が可能となった。
それが初めて具体化したのが霞が関ビルin霞ヶ関である。しかしながら、その工事は、「初めて」ということあり、さまざまなチャレンジがあり、後にNHKの人気シリーズ「プロジェクトX」にも取り上げられることとなる。
特に、現在ほど重機が発達していなかった時代でもあり、危険な高い場所での鳶職人への負担は、相当なものであったそうだ。
ちなみに、霞が関ビルの設計は、三山下寿郎設計事務所、施工は、三井建設、鹿島建設、事業主体は、三井不動産である。
■ 古くなることへの対策 現在、霞ヶ関ビルが最先端である領域は、古くなってもビルの資産価値を減らさずに保ち続けることである。
霞ヶ関ビルでは、継続的に、IT化への対応等の設備のリニューアルをしている他、リエゾンという情報誌を発行している。
この中で、入居する各テナントを紹介し、その関連情報を紹介することで、ビルの資産価値を高めている。こういう雑誌の場合、ほとんどは、商業施設(レストラン・ショップ)の紹介が中心になるのだが、リエゾンでは、働く人にフォーカスが当たっているページが数多くある。
隣の会社は、どんな人があるのか?どうなっているのか?
実に興味があるところであるが、知らないことでもある。若干、のぞき見主義的なところもあるが、各デベロッパーが出す雑誌の中で、商業施設ばかりにフォーカスが当たりがちであるが、働く人、会社にも、フォーカスを当てている、このリエゾンは、コミュニティー育成に役に立つのではと思っている。
また、オフィステナント誘致の一つの成功基準となっているIT関連企業の入居割合であるが、現在のところ大手企業では、 ・ ITX ・ 伊藤忠テクノサイエンス株式会社 などが入居している。
これは、雑誌の効果どうかは、わからないが、霞ヶ関ビルはまだ、歴史ではなくて、今であることを証明しているのではないか?
是非、霞ヶ関で体感して欲しい。
関連タグ:超高層ビルin東京,霞ヶ関,2005年2月UPコンテンツ
紹介した東京スポット東京メトロ 銀座線 虎ノ門駅 下車 徒歩3分
|
|
|
|